人に迷惑を掛けたくないというのが信条の人は、看護人がふと眼を離した時や、一人でいる時に息を引き取る。
いつも誰か傍に居てほしいと願う人は、誰かに看取られながら死んでゆく。
.......ような気がするんですが、如何なものか？
裕也、残念なことに余命宣告されてしまいました。
本人には知らされてないけど感じるものがあるのでしょう、強行突破で退院を決めたです。
本来なら退院などもっての外な状態だけど、本人の意思を尊重することになり、受け入れる各関連スタッフも腹、括りました。
大急ぎでゴミ屋敷を片付け、医療機器を設置、介護用ベッドを入れる。
とんでもないドタバタの中、でもいいやなんとかなるさと思えたのは自宅に戻れた裕也の安堵の表情を見た時。
骨と皮だけになり、管に繋がれつつもベッドのコントローラーを握って背もたれの角度を自分で操作しているなんて、普通できませんぜ、まじすげーよ、あんたはすげーじじぃだ。
「のど、乾いてない？りんごジュース飲む？」
「をー、いいね。ストローでね。」
「やっぱ自宅が良いよね。」
「これで死んでも本望じゃ。」
「また来るね。」
「車に気をつけてね。」
こんだけ会話するのがやっとこすっとこ。
あとどれだけ関われる時間があるかは予測不能。
悲壮感は全くなくて、次に訪問するまでしっかり生きててくれよ超ミラクルスーパーじじぃ！！
って言葉が生まれたようです。
以前は老老介護といって、老夫婦が相方の介護することを指していたのですが、今は夫婦ともに認知症で相方を介護するケースが増えてきたってことです。
悲しい世の中になっちまったなぁ～。。。
地域によっては今、盛んに認知症に関する講座が開催されており、いずれ私も参加してみたいな～と考えています。実はその講座に出席するともれなく参加賞が頂けます。
そしてその参加賞を先日意外な場所で目にしました。
どこだと思います？
そりはね、かーなーりっ、認知が進んだ某ご利用者Aさんのお宅でしたのよ。
てっきりご家族が知識を深めるために参加されたのかと思い、Aさんの担当ケアマネに報告かたがた「Aさんのご家族は介護に熱心ですね～。」なんて話したら、
「いへいへ、菊だー。さん、実はAさんご本人が講座にいらしたんですよっ。」
ってなお返事が。。。
しかも講座に参加したことなど当のご本人はまるで覚えていません。
ご近所の方々と一緒に参加したようなので、もしかしたらご近所の方々が「おまへ、いーかげん自分の認知症に気づけよ！」という含みを持たせて誘ったのかもしれません。
いろいろご近所に迷惑かけているという話を聞きますから。
なんかねー、笑えるっちゃ笑えるハナシなんですけど、やっぱ笑えないよね。
職場の隣部屋に住んでいたのは、いわゆる片付けられない人で、大家さんと話し合いの結果、越して行った。
それから業者さんが入り部屋中のゴミをまとめ、その後改修作業が始まったのだけど、近隣に信じられない悪臭が展開。
なんでもゴミと汚物が入り交ざって1メートルの高さになっていたとか。
畳も腐り果てていたそうな。
業者さんの必死の努力の末、悪臭が消えたのもつかの間、最近また悪臭が漂い始めていた。
「きっと腐った床板でも残っていて、何かの加減で臭いが流れてくるんだろうね。」
とか皆で話していたんだけど、事態はもっと深刻で最悪だった。
他の部屋で孤独死を遂げた方がいらっしゃったとのこと。
死後2～3か月経過していたらしい。
滞納された家賃を取り立てに行った大家さんが発見したそうな。
こういった悲惨な出来事を少しでも防ぐために、私達も微力ながら働いているんだけど、なんともならんケースがあるのが現実。
やたら新聞が溜まっているポストは無いかとか外回りの時に見ているんだけど、今回は臭いに騙されてしまった。
たまたま巡回していたお巡りさんさえ「生ゴミの臭いですかねえ？」なんて言うもんだから、てっきり前出のゴミ溜め部屋の残り香かと。
蝿も異常発生してた。
今回の事件を踏まえ、今後はもっと注意・観察が出来ると思う。
この地域は集合住宅が多く、住人も高齢者が多い。
いやはや、こうして孤独死を迎えるのは高齢者ばかりではなく壮年の方々も少なからず居る。
もし異変を感じたら、早めに通報、それが一番！
だからよく転ぶ
長い白髪をヘアバンドでまとめている
床屋代をケチっている
防災用として湯船には常に水が張ってある
水道代もケチっているので風呂は月1回
しかもボウフラが涌いていた
普段着はパジャマ
夏でも冬物パジャマ、下着も冬物、しかも変な臭いがする
外出時は皮ジャンと皮パンツ
ジャケットという言葉を知らないので外套と言う
愛車は自転車
ただし三輪
インテリアは掛け軸
死亡時に行うべき指示がしたためてある
意表を突くアクセサリー
鋲付きリストバンドの代わりにリンゴを包んでいるネット使用
まだまだ魅力がいっぱいあるけど、守秘義務によりこれまで！
街で内〇裕也似のこんなじじぃを見かけたら、見守ってやってください。
そして裕也、病院で快適に過ごしているらしい。
近々見舞いに行ってこようと思います、でもって耳元で囁いてやります。
「こんなとこに居ると金が掛るばっかりだよ、けけけ」と。
当初、裕也は「肩を揉んでくれ」だの「マッサージしてくれ」だのヘルパーには行えない行為を希望したので、耳の遠い裕也相手に大声張り上げて「それはできません」と説明したのだが、「どーしてじゃー？なんでじゃー？だれがじゃー？」と、どっかで聞いたギャグのようなボケを果てしなく返してくる。
目眩がしてきたので「それらの行為は特別料金が掛かります！」と言い換えたら、あっさり「んじゃマッサージは頼まん」と引き下がった。
（特別料金：介護保険では出来ないサービスですが、当社が提供する自費サービスならOKですよ、の意）
そーかそーか、金がツボか！
呑気に入院していたら金が掛ると知ったら..................飛び出てくるかもしれない。
なんちって、そんなことはまず阻止されますが、がはは。
裕也、この期に及んで入院してまった。
自分で119したそうな。
ワタシにとっては久しぶりの萌えキャラじじぃなので、退院して自宅に戻る日をひたすら待つ。
このウルトラ頑固じじぃの最期を見届けたい。
な～んたら覚悟を決めていたら、実母ドリスが心臓弁膜症と診断されて検査入院。
来月はたぶん手術となるでしょう。
一昨年実父ボリスが動脈硬化でステント手術した時、私は介護福祉士の受験勉強中で、術中テキストとにらめっこで時を過ごした。
そして今年はケアマネージャー受験のテキストとにらめっこで過ごすことになりそ。
因果なもんだ。
実は今年6月、市役所から願書をもらってきたものの、ま～～～～～～～～～～～～～～～ったくベンキョする気になれず、放置してたら一昨日になって後輩が「菊だー。さん、大変です、願書受付締切は明日ですよっ！」って言うじゃないですか。
そう言われてもどぅーにも真剣になれず、かといって「受験、辞めー！」とも言えず、のらりくらり必要書類を整え始めたら案外あっさり全部揃ってしまい、留めに所長自ら郵便局へ投函しに行ってくれちゃった。
私の他にもう一人、今年受験する気満々で勉強していた訪問介護員がいるのでまさか私のようなすかぽんたんはブッこいてないだろうと思い電話してみる、「貴女はもう願書出したよね。」と。
するとおったまげたことに「え、願書もう配布されてるんすか？」という返事が。。。自分以外にすかぽんたんがもう一人存在したことを喜んでいる場合ではない、どんなに急いで願書を取りに行き、必要書類を整えたところでもう間に合わない、しっかり勉強していたのに惜しいことを！
真剣になれない私の方が期限に間に合ってしまうとはなんとも皮肉な。
このような大ドタバタのあと、しみじみ後輩が言うことにゃ、「菊だー。さんのケアマネ受験はやっぱし逃れられない運命だったんですよ。やるしかないっす」とさ。
う～～～～～～～～～～～～、なんか嬉しくない。
ま、ホントに受験は運命だったとしても、落ちる運命だったりしてな、わはは。