忍者ブログ
Keep On Rockin'
[ 1 ]  [ 2 ]  [ 3 ]  [ 4 ]  [ 5
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ジャック、昨日午前中一人でジルの入院している病院まで外出。

やっとジルが入院していることを認識したのか、部屋まで自力で行ったとのこと。勿論、通りすがりの人たちに尋ねまくってやっとこ到達したらしいが。

ただ、面会は午後3時からということ、午前中はヘルパーさんが来るということ、弁当が届くということをすっかり忘れているワケで、それでもなんとか無事に昼の弁当が届くまでに自宅に帰ったんだが弁当を食べたあとでまたほか弁を買いに出てしまった。

どうやらジルは土曜に退院できそうなんだが、それまでにジャックがまた一人で外に出てしまいそうで事故が心配。こまめに電話しよう。

悲観主義の亭主は「相当ボケやがった。お袋が退院してきたって元のレベルには戻らないな。」とほぼお手上げ状態。

そうかねぇ、一日経てばジルが入院・手術した事を忘れるだろうし一ヶ月も経てばすっかり日常に戻るんじゃないかと思うけどねぇ。ジルが家にいれば一人で外出することもまず無いし。現実にジャックは生活全てにおいてまだ自立しているし、暴力等の問題行動も出ていないため在宅生活に無理はない......とワタシが言うと、

「お袋が帰ってきたら暴力ふるうかもしれないぞ、お袋は親父のボケをさらりと受け流せないから。」と返す亭主の言葉に確かにそれも有りだなと思う。とりあえずショートステイ利用の準備を進めていこうと考えているが、きっとジルに阻止されるんだろうなあ。やっとこジャックがデイサービスお試しに出たのに「施設が不潔」だのなんだの難癖つけて辞めさせちゃったし。そして最後はどうにもならない状態になってぐずぐず泣き言いうのが目に見ている。
PR
ジャックの財布、出てきた、めでたし。
案の定、大事に隠した結果、隠し場所を忘れたという。。。

中身15万かと思ったら実質20万入っていたので亭主が17万抜き取り預かった。以降ジャックはジルが抜き取りやがったと思い違いして憤懣やるかたない。でも、何かというと誰にでもすぐ1万円差し出していたジャックが手元に3万円しかないことからお金に慎重になり、やたら万札を出さなくなったので家族としてはホッとしている。

お金のことはさておきジルはペースメーカーの埋め込み手術も成功のうちに終わり、後は予後が問題なければ退院の日を待つのみ。てか自分で勝手に退院の日を決めている。しかも病院の減塩食に耐えられず勝手に梅干とか佃煮を孫(ワタシの息子)に買わせて味気ない病院食を完食している。
もともと我儘でアナタなにさまおヒメサマ気質、アタシゃも「好きにすればー。でもどうなったって知らないよ。」と言うしかない。デカダン万歳。。。

さらにジルのことはさておき昨夜はジャックに訊いた。ちょとツッコミ過ぎたかな、でも訊いてみたかった。発端はジャックのつぶやきから。

すっかりボケちゃったなあ、歳とったんだなあ。

なんでそう思うの?

いろいろ忘れちゃうんだよ。

へぇ~。たとえばどんな事を忘れちゃうの?

誰が誰だか区別がつかないんだよ。顔の見分けがつかなくてさあ。

ふぅ~ん。。。それは大変だね。

うん。だからさ、あんまり喋らないようにしてるんだよ、喋りすぎて『あの人、変だ。』って思われたくないからね。こんなこと、誰にも言わないでよ。

うん、言わないよ。

衝撃だった、ジャックはジャックなりに自分の変化を感じていた。しかもそれを恥ずかしいことと認識していた。何故恥ずかしいと認識したのか?

ジルは認知症について理解している、でも受容できていない。亭主も自分の父親のボケぶりを受容できていない。だってジャックがとんちんかんを言うと片っ端から大声で訂正する、罵倒する。

マイケル(息子、ワタシの亭主)に怒鳴られるからさ。。。

ワタシもジャックのとんちんかんな繰り返しに1時間付き合えば疲れてきて、おざなりな返事を返しているっけな。。。

3分に1回記憶がリセットされるジャックの気持ちを理解するのは難しい、てか不可能。無理。介護職をしていながらこ程度、何ともお粗末なハナシで。しかし仕事で他人様を介護するのと身内を介護するのとは全く違う。なんとなく違う目が開きそうな気がしないでもない。
昨日午後、ジルが入院していることなどすっかり忘れて探しに出たジャックは財布を何処かに落として帰ってきたらしい。
肝心の本人は出かけたことも財布がないことも全く記憶にない。
じゃ、なんでジャックが一人で外出したことが判ったかというと、ジルの掛かりつけのA病院まで行き、「うちの女房、来てませんかね?」と尋ねたところにたまたま入院前に予約を入れていたジルがキャンセルの電話を入れたから。
「奥様は入院中ですよ」と病院スタッフから聞いて無事帰宅したジャックの姿を自宅前の農家のおじさんが目撃している。
その後、仕事中に立ち寄った亭主に「財布が無い」と訴えたので、亭主が家捜ししたのだが財布は見つからなかった。
もしかしたら大事にしまいすぎて何処にしまったかを忘れたんじゃないかと思うが。。。

財布の中にはおよそ15万円入っていた。

ジャックは孫や私たちが時々誰か判らなくなるけど、「世話になって済まないねえ、持っていきなさい」と一万円を差し出すのが常だった。
ジャックのプライドのため一度受け取って、あとでこっそり財布に戻しておくのだが、こんなことになるなら受け取ったまま預かっておきゃよかった。今日、ジャックは一日財布を捜して過ごすのかもしれない。
ジャックがシベリア収容所での体験話をしてくれた。
出征から捕虜になった経緯に始まって、バイカル湖で食料用の魚を釣ったこと、暖房用に松や杉を伐採したこと、めそめそ泣いていた将校の涙が凍っていたこと、犯罪者から習った品の悪いロシア語等々、一時間中に少なくともこれらの話題が十回はループしたはず。

「親戚を頼って上京したものの召集令状が来たので青森に行き、そこから万世へ出征したんだよー。」

ま、万世すか?
満州じゃなくて?
それじゃハンバーグのチェーン店ですよ。
青森からハンバーグ屋に出征するジャックの姿を想像したが、笑っている場合ではない。

「仲間の半分が死んじゃったんだね。じゃあさ、おじいちゃんが生き残った秘訣ってなに?」

「なんだと思う?」

「わかんないよ。」

「それはね、働くことだよ、真面目に一生懸命働いたからだよ。」

病人はそれぞれ1グラム、2グラム、3グラムというグループに分けられた。3グラムは重症の病人で別の場所に送られていった。2グラムは労働の出来ない病人で医療施設のようなところへ収容された。1グラムはまだ軽い病人で、同じ収容所にいた。
というような話も聞いたが、ジャックの一人息子である我が亭主も今までこんな話は聞いたことなかったそうだ。

「ところで貴女はどこからいらっしゃったの?」

急に居住まい正してジャックがワタシに尋ねる。

「貴方の息子さんの嫁だよ~。」

「あ、なぁ~んだ、そうだったの!暫く来ないんだもの、わかんないよ。」

随分認知症が進行したなぁと思う。
こんな時だから昔の話が聞けるんだろう、ジャックの戦後はまだ終わらない。
X事業所を訪問した。
そこでの会話を事細かく記録するのはまた気力体力が充実してからにして、担当のWヘルパーさん・担当ケアマネさん・事務員・亭主・私がツラ衝き合せて喧々囂々。

いや、正確には担当ケアマネさんだけ黙りこくっていた。

つか、担当ケアマネさんたら私が話しかけると足が震えていた。

もしかしてこのケアマネさんは............

代わりに雄弁だったのは事務員。ありがちな事だが実質陰の所長なんじゃないかと思う。とにもかくにも腹立たしい事業所だった。
写独楽
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
忍者ブログ [PR]


Copyright(c) K.O.R All Rights Reserved.
Template By Kentaro